むーまの まったり英語ブログ

ポケモンの英語名とかいろいろ。

東京オリンピック事前合宿通訳レポ①【ロシア到着編】

 7月2日~17日にかけて、東京オリンピックの事前合宿のため、ロシア、ギリシャ南アフリカのボート選手団富山県南砺市五箇山にやって来ました。その通訳ボランティアの募集が6月頭に突然来たので応募してみたら、見事メンバーに選ばれたので、人生初の通訳やってきました。

 業務としては南砺市役所の方々と各チームのコーチやマネージャーさんたちの円滑なやりとりのお手伝い。会社員の私は期間中の土日だけ稼働したんだけど、たった5日間だったのにいろいろなことがあって面白かったので、国別にエピソードなどを書いてみようと思う。

 

 まずはロシアから。

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ロシア選手団は「五箇山荘」に宿泊。五箇山では結構有名な宿舎。

 AM2時というド深夜にド田舎の五箇山に選手団到着ということで、お化けが出そうな真っ暗闇の、深い霧の山中をビビりながらドライブして宿舎へ。集合時間のAM1時に無事到着すると、宿のスタッフが二人だけいて、「ほぼ何も聞いてないんですよー」「お客さんの予約入ってたんですけど、ギリギリになって合宿地に決まったんでキャンセルしてもらったり、大変でした」とのこと。1時に宿集合&ロシアが2時に来る&その日はとりあえず泊めてもらえるってこと以外は私も何も聞かされてなかったので、ここで改めてTOKYO2020の洗礼を受ける。

 少しすると、市役所の職員が一人、コンビニで買い漁ったという夜食を持って到着。山なので店自体がなく、かなり遠くのコンビニを回ってかき集めたらしい。ロビーに並べてみたけど、“Lemon Tea”ぐらいしか英語がなく、白い袋に入った謎のもの(※チキン)も大量にあったので、私の提案でメモ用紙に中身を英語表記しておく。

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無事持ってってもらえたようで、寝るころにはいつの間にか無くなってた。

 何か聞かれたときに備えて宿の人に館内を案内してもらう。洗濯機は自由に使えるようになってたんだけど、洗濯機のボタンは当然全て日本語。一応壁には「洗濯機の使い方 ①電源を入れる ②洗剤を入れる ②スタートボタンを押す」っていう当たり前すぎるお知らせを英語とロシア語で書いた貼り紙が。宿の人に「スタートボタンがどれか分かるようにシールを貼ってください」と提案(指示)してみた。

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無事持ってってもらえたようで、いつの間にか無くなってた。

 そうこうしてたらロシア団が到着体もスーツケースもとにかくでかい。到着したらいったん集合してもらってルームキーの使い方などを説明するよう言われていたので説明しようと思ったけど、みんな部屋に入りたがって全然聞く気がないので、あまりちゃんと説明できず終わる。青少年の家みたいな宿なので、部屋にはシャワーすら付いていないのはさすがに私も大丈夫かなと思ってはいたんだけど、風呂は大浴場のみになると説明したらやっぱり「え?」みたいな反応。「風呂を見たい」と女子選手が言ってきたので案内したら、やっぱりちょっと嫌がっていた。AM3時過ぎにやっと一息ついたので部屋で一休み。

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私が泊まらせていただいた空き部屋。多分選手の部屋も同じ感じ。

 ほとんど寝ることなく7時に朝食会場に行くと、さすがにまだ誰もいなかったので朝食を食べさせていただいた。そしたら市役所の人が来て、「選手に朝食前にPCR検査を受けるよう伝えていただきたいです」と言われたので(聞いてない!)、朝食はあまり食べずそっちのお手伝いに向かう。市役所の人もPCRキットを持ってきたもののやり方を把握していなかったようで、私も当然初めてなのでもたもたしていたところ、選手が一人二人起きてきた。唾液採取タイプのPCRは選手もやったことがないらしく、「?」な表情。全員よく分かってないので、とりあえず選手と一緒にやってみる感じに。

 唾液が試験管に入ったら自分の名前が書いてあるシールを貼るんだけど、そのシール用紙が完全に日本語で、名前はカタカナ&生年月日も和暦なので、本人たちに自分で貼ってもらおうにも無理な状態。いちいち名前を聞いてシールを探すのは効率悪すぎたので、私が急いで用紙の空きスペースに大きく名前を英語表記したら、さすがにちょっとスムーズになった。

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こういうタイプのPCR。朝イチで水も飲まずに唾液を出すっていう、ちょっとした苦行。

 とりあえず初回のPCRはグダったけど、まあ慣れれば大丈夫かなという感じでした。