スコティッシュギャロップはフェアリータイプ
Rapidash
(日本語名:ギャロップ)
発音 :ラピダシュ
元の英単語 :rapid+dash+ash
rapid(ラピッド)
【形】速い、急な
「速い」に当たる英単語は、ファストフードのfast((スピードが)速い)を中1ぐらいでまず習うと思う。確かその前にearly((時間が)早い)を習ってるし、後でquick((動きが)速い)も出てくるから、このrapidは、高校生なら読む上では絶対知っとかないといけないけど、あんまり重視されてない単語かも。上に挙げた単語の中ではquickに近い意味で、人や物事の動きが速いことを表す言葉。
「はやい」は、日本語では「(スピードが)速い」「(時間が)早い」(どっちも逆は「遅い」)の2つしかないけど、英語だとさっきみたいにいろいろ単語があるし、「遅い」もスピードについてと時間についてで違う単語を使うから、簡単だけど使い分けが大事なところ。
このrapidって単語、実は都会の駅では必ず目にする単語。快速電車のことをrapid trainっていうから、時刻表とか電光掲示板をよく見たら出てるはず。各駅停車の電車はlocal train。
dash(ダシュ)
【名】ダッシュ、突進
【動】たたきつける、突進する
「ダッシュする」って日本語ではよく言うから、英語のdashにももちろんその意味がある。だからこれをrapidに加えることで、ギャロップのスピード感をさらに強調してる感じになるよね。Dashっていう単語自体には、何かにぶつかったり、投げつけたり浴びせたりする意味もあるから、日本語の「ダッシュ」とは微妙に違うっぽい。
ていうか、ギャロップって何?って思うと思うけど、英語のgallopは【動】全速力で走る【名】ギャロップで、意味がもう「ギャロップ」でした。「ギャロップ」っていうのは馬の走り方の名前で、要するに全速力の走り方のことらしい。日本語名はこれがそのまま使われてるけど、わりとかっこいい名前だよね。
ash(アシュ)【名】灰
Rapid+dashで終わりかと思いきや、もうひとひねりあるところがポケモン英語名のさすがなところ。Dashの説明で書いたとおり、dashには「ぶつかる」的な意味もあるし、速く走る意味の英単語なら他にもいろいろあるんだよね。それでもあえてdashを採用したのは、語尾がash(灰)になってるからに違いない。このおかげで、名前だけで炎タイプって暗示できちゃってる!
でもガラル地方ではポニータはエスパータイプだし、ギャロップはエスパーとフェアリータイプになっちゃって、せっかく上手な名前付けたのに意味なくなっちゃってて残念。じゃあなんでわざわざエスパー×フェアリーになったかというと、ある伝説上の生き物をモチーフにしてるからなんです…。
ガラルはイギリスをイメージした地方なのは、剣盾発売前から言われてたよね。日本語だと街並みでしか伝わらないかもしれないけど、英語版は町の名前にもゴリゴリにイギリス感出してるから楽しい。イギリスは正式名称が「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」っていうかなり長い名前の国で、イングランド・ウェールズ・スコットランド・アイルランドの4つの国(独立してないけど一応国)から成る島国なんだよね。昔は全然違う国だったけど、いろいろあって今は一つになってるもんだから、イギリス人は自己紹介するときにわざわざ“I’m Scottish.”(私はスコットランド人です。)と言ってたり、海外にいても“I’m from the U.K.”じゃなくて“I’m from England.”(イングランド出身です。)って言う人が多かったりする。だから日本の北海道とか沖縄の感覚とはちょっと違うみたい。
で、そのイギリスから独立したいって思ってる人がまあまあ多いスコットランドを象徴する動物こそ、角の生えた馬「ユニコーン」。その見た目がまさにガラルのギャロップなんだよね。だからスコットランドでは盾のほうがかなり売れたんじゃないかな。ちなみにユニコーンって動物、実在しないのをいいことに、処女大好きで処女にすり寄ってくるけど処女じゃないって分かったときはブチ切れて殺しちゃうとかいうキモい性癖を持った動物とされてます。
あと関係ないけど、アニメ版の主人公・サトシは、英語版だとサトシじゃなくて「Ash」って名前。子どもの頃アメリカに2週間ぐらいいて、たまたまテレビで英語版のポケモンをやってたから見てたんだけど、カスミが1回も「サトシー!」って言わなかったから違和感抱いた記憶がそういえばある。さすがにアメリカ人的にはサトシは発音しづらいみたい。でもなんで「灰」になったのかは謎。
〈参考サイト〉